筋腱付着部炎に対する障害組織や支配神経への鍼治療は、血流増加により修復をサポートします。
筋腱付着部炎と聞くと耳慣れない病気かもしれませんが、テニス肘、ゴルフ肘、ジャンパーズ膝…と言うと、ご存知の方も多いと思います。
筋腱付着部炎とは、筋肉や腱の付着部(くっつくところ)に炎症が生じた状態を言います。
テニス、ゴルフ、ジャンプ…名前の通り、スポーツ活動で生じることが多い他、調理師など、特定の動きが多い職業の方にもよく見られます。
オーバーユース(使い過ぎ)、筋肉の柔軟性不足などが主な原因です(その他、筋や腱などの組織の退行変性=加齢性の変化も少なからず関係していると考えられます)。
原因から考えても分かるように、発症したら先ずは休めるのが一番ですが、そういう訳にいかない方も多く、なかなか良くならないケースも見受けられます。
なるべくならば、しっかりと休めた上で…なるべく早く、仕事やスポーツに復帰したいですよね。
なるべく早く治す(=筋肉や腱の修復)には、組織血流を増加させることが重要です。
腱やその腱を支配する神経に鍼をすると、腱の血流が増加することを捉えた実験結果があります。
鍼刺激中は一旦、血流が低下し、刺激直後から増加します。
腱そのものや腱を支配する神経を刺激すると、刺激直後から腱血流の増加反応が見られます。 組織の修復には、豊富な血流が不可欠であり、鍼は組織循環(血流)に影響を与えます。